ブログ|早稲田墓陵

魂の故郷(いのちのふるさと)から一言

住職、副住職をはじめ龍善寺のスタッフが、日々の歩みの中で気づいたこと、
感じたことを綴ってまいります。一月1回の更新予定です。
これもご縁と、ちょっと息抜きにでも、お立ち寄りいただければ有難いことと思います。

健康診断

東京では7月がお盆の時期ということもあって、天候に関わらず、日々多くの方が早稲田墓陵(龍善寺境内墓地、早稲田納骨堂、早稲田永代供養墓)へお参りに来られています。

 

先日、自治体から案内がありました「特定健康診断」を約1年ぶりに受診してきました。
ご承知の方も多いと思いますが、健康診断を受診した数週間後には、様々な検査項目の数値と共に、「A、B、C、D1、D2、E」と、検査の総合評価が表記された用紙が自宅へ届くわけですが、ある意味、約1年間の不摂生を数値で表されてしまう「大人の通知表」だと個人的に受け止めているんです。
普段、煙草もお酒も口にしない私ですので、当然のように総合評価が「A」もしくは「B」であろうと高をくくっていたわけですけども、どういうわけかここ数年、検査結果が「D1」とか「D2」という低評価ばかり。
さすがにその事実を突き付けられますと、「なぜ?」と少し焦りを感じますから、急に運動してみたり、偏った食事に野菜を増やしてみたりと、思い立ったことを目先的に実践してはみるものの、結局なところは、改善したことを続けなければ、また来年同じ「赤点」を頂くことになるわけですので、やはり色々な意味で「継続は力なり」だということを痛感させられました。

 

さて、今回の検査でお世話になった医療施設は、健診をするためだけに造られたところですので、検査がとてもスムーズで、血圧、聴力、採血、肺活量等々、次から次へと各検査室へ移動していく流れになっていて、ある種、遊園地のアトラクション巡りをしているみたいに感じてしまいましたが、検査項目によっては少し順番が詰まるところもあるわけです。
ただ、そのあたりは施設側も承知していて、検査室前で待たされる受診者への暇つぶしとして沢山の雑誌を置いてくださっていたんです。
そのご配慮に、せっかくだからと一冊の雑誌を手に取って、何気なくペラペラめくっていましたら、私たち日本人の「死因」についての特集が掲載されてあったんですが、
「健康」を確認する目的で医療施設へおとずれている人たちに対して、「死因」の特集が掲載されている雑誌が置かれていたのは、たまたまなのか偶然なのかはわかりませんが、良い意味で面白いなと個人的には思いましたが、その雑誌によりますと、今現在の死因の1位は癌、2位は心筋梗塞などの心疾患、3位は肺炎だそうです。
ただ、ある医師のお話では、「人は毎日、数百単位の癌が発生しているけども、その癌を上回る免疫力があるからこそ、癌として発症していないだけのことであり、逆に年齢と共に免疫力は低下していくわけだから、必然的に癌の発生が多くなる」ということですから、ご年配の方が癌によってお亡くなりになることイコール癌が脅威的な病だとは一概に言えないのかもしれません。
ただ、癌にしても、心筋梗塞にしても、肺炎にしても、死因といいますのは、あくまで亡くなった「きっかけ」に過ぎないことであって、もっと根本的なところをいえば、
「生まれてきたからこそ、死を迎えなくてはならない」
それが人生の道理であり、その道理を私たちに顕かにしてくださったのがお釈迦さま。

 

毎年の健診結果がどれだけ良かったとしても、この世に生まれてきたのであれば、生まれた時点からすでに誰もが死へ向かっているのが事実であり、年齢をさかのぼることも、死への歩みを一時的に止めてみることも出来ない。
その事実を亡き方々が自らの「生老病死」を通して教えてくださったはずであり、
その尊き教えに手が合わさっていくことが、お墓や自宅のお仏壇でお参りさせて頂いているひとつの意義なのかもしれません。

 

これから暑さが厳しい時期になりますが、熱中症などに気をつけて頂きながら、早稲田墓陵(龍善寺境内墓地、早稲田納骨堂、早稲田永代供養墓)へのご参拝をお待ちしております。

 

南無阿弥陀仏

2:住職 小林太一

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