ブログ|早稲田墓陵

魂の故郷(いのちのふるさと)から一言

住職、副住職をはじめ龍善寺のスタッフが、日々の歩みの中で気づいたこと、
感じたことを綴ってまいります。一月1回の更新予定です。
これもご縁と、ちょっと息抜きにでも、お立ち寄りいただければ有難いことと思います。

衣・食・物語?     龍善寺(真宗大谷派 本山 京都東本願寺)早稲田納骨堂

明日から4月。新しい元号が発表される日となりました。どんな名前、どんな願いが込められているのでしょうか。淡々と流れる日々に名前、区切りをつけて、その新しい元号により、歴史として私たちの記憶の中に留められていくことになるのでしょう。

 

 

龍善寺(真宗大谷派 本山 京都東本願寺)早稲田納骨堂も春のお彼岸法要が終わりました。お彼岸の最中は寒暖の差が激しく、体温調整も難しい感じでしたが、今年も龍善寺のしだれ桜はお彼岸の週に合わせたかのように開花し、最終日の彼岸明けの日に満開を迎え、多くの方々に喜んでいただくことができました。そんな中、お参りの方で、数年前、ご主人のご納骨の時も「こんなに満開だったんですよ。その日のことを思い出します」と語りかけてくださった方がいらっしゃいました。龍善寺のしだれ桜を観てご主人を思い出すその方にとっては、龍善寺の桜はご主人を想う心の鍵のようなものではないでしょうか。

 

 

何かが自分の心の奥底にある記憶への鍵となる…そんな経験をお持ちの方は多くいらっしゃることと思います。ぼんやり物思いにふけっている時に、頭の中を占める記憶、映像…何故、今、こんなことを考えているのだろうかと思ったことはありませんか?いつの日だったか、私も満員電車のドアに押し付けられぼんやりしていると頭の中に、自分の子どもが生まれた病院の看護師さんの白衣はピンクだったなぁと考えていたことがありました。「ナゼ?イマ?このことを?」と自分なりに思い出したスイッチを探してみると、朝のラッシュ時、徐行する電車の中、身体が押し付けられた車窓から見えたピンク色の洗濯物がフラッシュバックされました。

 

 

私達、浄土真宗が大切にするお念仏にも同じようなはたらきがあると私は受け止めています。お念仏や美しい形となった仏様そのものに意味があるのではなく、その言葉を聞き、お姿を拝見することによって私達の脳裏に広がる世界を想い、その世界から私たち自身の姿を照らし出すと私は聴いてきました。

 

以前、作家の天童荒太さんが真宗大谷派の雑誌のインタビューのなかで人間に必要なものは「衣食住」ではなく「衣・食・物語」だと話されていたことがあります。私たちの心にある世界、それを物語と呼んでいいのかは、よくわかりませんが、なにかそこには通じるものがあるように感じています。これからの学びの中で明らかにしていきたいと思っています。

 

 

5月3日(金)4日(土)は龍善寺(真宗大谷派 本山 京都東本願寺)早稲田納骨堂の永代経法要です。5月3日(金)は午後からの法要。受付開始12時半、法要開始13時。4日(土)は午前と午後の部があります。午前は9時半より受付開始、10時開式。午後は3日と同じく受付開始12時半、法要開始13時となっています。4月の上旬には皆様にご案内が届く予定です。5月の予定表にご記入いただき、ご参加をお待ちしております。

 

 

「花冷え」というより「寒の戻り」といった寒さが続く今日この頃。皆様も十分にご健康にお気をつけてお過ごしください。

 

 

2019年3月31日 額田 薫

副住職 額田薫

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